| 「伝統型?時代先取り型?」
こんにちは。夏が終わり一気に秋が深まりつつあります。日中の最高気温は20℃を切り、暖房が入るまでの2〜3週間は空気が一際冷たく感じられます。
9月19,20日は25回目の国家遺産建造物の一般公開がありました。美術館、教会、国家施設等、普段は見られない歴史的な建物や建築を特別公開し、入場料を払って見学する美術館等は無料で公開するのです。パリではなんと云っても大統領官邸のエリゼ宮が一番人気。ルイ15世の愛妃だったポンパドゥール侯爵夫人の為に建てられたこの邸館は、ナポレオン・ボナパルト以降、大統領官邸となりました。
日頃フォーブル・サントノーレの入り口からそっと覗き込む程度で我慢を強いられている人々は朝から行列し、ルイ15世様式のきらびやかな装飾や家具を見て驚嘆するわけですね。今年は約一万人が澄み切った青空の下に並び、1700人が入場できました。
このような国家遺産指定建造物は他にも多数あって、今年は首相官邸のマチニョン宮も初公開されました。エリゼ宮の場合、現職の大統領がここで執務しているという付加価値がいっそう興味を誘うのでしょう。第5共和制の大統領で就任期間中ずっと住み続けたのはシラク前大統領。ベルナデット夫人とともにこの建物に愛情を注いでいたことはよく知られています。
こうした古い、由緒或る建築物をフランス人は大切にしますが、一方で時代を先取りするようなものも作ります。今年は故ミッテラン大統領の指示で作られた、ルーブル美術館の入り口、ガラスのピラミッドが完成して20周年です。完成当時は「重厚なルーブルには合わない」と反対する声も出ていましたが、今ではすっかり風景に馴染み大変な人気です。ダ・ビンチ・コードでお馴染みですね。
そういえばエッフェル塔も造られた当時は反対の声が多かったそうです。今やパリの顔として一番の観光名所になっていて、エッフェル塔のないパリは想像できません。
そこで今日は2枚の写真をお見せします。メトロの入り口でパリが誇っているのは、まだ何カ所も残っているエクトール・ギマールの曲線が美しいアール・ヌーヴォーデザインのものです。
100年後にビーズ細工のようなムラノガラスとアルミニュームで出来たオブジェが、ルーブル美術館への下車駅でもあるパレ・ロワイヤル駅の一つ、コメディフランセーズ劇場の横にある降り口を飾りました。これはジャン・ミッシェル・オトニールの作で2000年に設置されました。METROの文字がどこにもないので、それと気が付かない人も居るようです。このオブジェが100年後にどのような評価を受けるのでしょうね。
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